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2016.07.03
春を感じるデザート、シェパニーズにて。

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約一ヶ月のポートランド語学学校生活から、バークレーに戻って参りました、3月の末。

その日は、あっ春が来たんだ!と思わせるメニューでした。

と、思ったのはガレットの内容が変わったから。シェパニーズのデザートは毎日変化するのですが、カテゴリーとしては変わらないものもあります。それは、ガレット。アリスが好きなデザートだから必ずあるというのは、それで十分な説得力がある、、、というものですよね。

そうそう、ガレットと言うと、日本だと蕎麦粉のクレープと思ってませんでしたか?ガレットとは、蕎麦粉で出来た食事系(スイーツ系でなく)のクレープのこと、、、などと書いてあるものもありますが、シェパニーズではこの写真のように薄いパイ生地でフルーツをのせて焼き上げたものです!

パイの材料は至ってシンプル、粉、バター、少しの砂糖に塩、水、これだけでとびきりのデザートになるんだからすごいな〜、ま、技術あってのことですがね、、、。

という訳で、ガレットは毎日あります。秋の終わり頃から続いていた林檎から変わった日。今日からルバーブだよって言われた時には、わ〜〜〜っ!春だ〜〜〜っ!って思いましたもん。

この鮮やかで艶やかな赤色〜、美しいですな〜。

ルバーブを食べたことのある人なら知っている酸味。食べることを想像するだけで、梅干しのごとく唾液がじゅわ〜んと口に広がってきます。

ガレットには、必ずアイスクリームが添えて出てくるのですが、バニラアイスの時もあれば、ストロベリーアイスの時もあって、個人的にはこのストロベリーアイスとのルバーブのコンビネーションが最高です!!(見た目にもピンクonピンクで可愛いの!)

前回のシェパニーズ2月は、柑橘真っ盛りのころ。春の入り口、柑橘もまだあるものの、苺の勢いが優勢になってきてるのを感じて、もちろん柑橘も好きなんだけど、何なんでしょうね〜、やっぱり苺には魔力でもあるのでしょうか〜?苺が出回って来た時の喜びって群を抜いている気がするのですよね〜。

歩粉でも4月のメニューは苺をメインで使っていたので、みんなの目をキラキラさせながら浮き足立って来て下さる感じ、目が♡になってて、そうさせる苺はスゴイな。

歩粉では4月に欠かせないメニューとしてあったのが、桜のシフォンケーキでした。近頃の桜テイストの人気っぷりといったら、、、、10年前にこんなにコンビニやなんかで桜味スイーツがあったかしら?と思うのですが、日本人の食べ物で季節を感じたい!というどん欲な熱意がそうさせているのでしょうかね、ほんと次から次へと出てくる新作スイーツたち。いや〜、あっぱれです。

アメリカでも、新作スイーツってあるのだろうけど、どちらかというとこの時期には定番のこれがまた食べたい!っていう気持の方が多いような気がします。

それはそれでその気持ち、分りますよね。

そう、桜ではないけど、薔薇、このフレッシュローズの花びらをデザートにするのが、あぁ〜春って感じ〜がしました。

綺麗〜な花びら一枚一枚を軸から指で引っ張って外していきます。

好き、きらい、好き、、きらい、、などと言って花占いしている暇はありません、、、迅速丁寧に外しつつ、網の上に重ならないように広げていきます。

卵白を泡立て、泡の部分を刷毛で花びらに塗っていきます。この時、卵白が多過ぎても少な過ぎてもダメで、、、適度に塗れたらボウルに入った砂糖にくぐらせてまぶしていきます。再び網にのせて自然乾燥させます。これで、ローズの砂糖掛け?の出来上がり。

バターミルクパンナコッタの上にこの刻んだローズをパラリとかけたり(細長〜いラングドシャも添えてある)、アーモンドケーキに添えているクリームシャンティの上にまたパラリ、プラスイチゴのソースが一緒だったりして、このちょっとした添え物のおかげで、ぐぐぐーーーっとロマンティックな一皿になるのだから魔法ですよね。ちゃんと薔薇の香りを感じることが出来るのですよ〜うっとり。

春を感じるとは、少し違うとは思うのですが、、昨年春ポートランドに来てまだ間もない頃、友達のおうちで味噌作りのワークショップをやるから良かったら参加しない?と誘われ行ってみたら、私以外は皆アメリカ人の方(主催者は日本人です)、こんなに日本の伝統食に興味のある方がいるんだ〜と感心しつつ(発酵ものがこちらでも関心高いみたい)結構な量が無事出来上がり、一年寝かせて美味しくなった手前味噌で味噌汁を満足気に飲んでいたら、今回お世話になっているホストマザーが味噌を作ってみたい!と。

こちらのおうちには、良心価格でお世話になっている手前、最初の住まわせてもらう条件として、お菓子作りの教室をして欲しいと言われたのだけれども、、、まさか味噌作りのマンツーマン教室を希望されるとは、、、。でもここで出来ない、とは言えない、、、。

材料は用意するということだったので、一緒に東京フィッシュマーケットという日本食スーパーに麹を買いに行き。大豆は、バークレーボウルという私も大好きなスーパーで乾燥有機大豆が、計り売りでちゃんと買えます。

仕込む前日から大豆を水に浸し(なんと18時間以上)二つの鍋にわけ、3時間くらいかけてことこと煮ていきます、、、インターネットで調べてみたら炊きあがりは親指と小指で挟んでつぶれる位の固さまで煮るとあるのですが、(私が参加した味噌教室は、大豆の炊き上がりまでは事前にやってくれていて、後はハンドブレンダーで潰していくだけ〜そして混ぜるだけ〜という流れでした)これがなっかなか煮えきれない、、、4時間くらい経ってきて、ホストマザーもまだなの〜?って感じも気になってきて、潰し始めたものの、手動マッシャーとジューサーしかなくて、しかもやっぱりまだちょい固めな大豆くんもいて、、、、最初テーブルでやっていた作業が、力が入らなくなってきて、仕舞には床に立て膝ついてマッシャーと大豆に向き合う時間、、、、だんだん二人とも無言、、、で。

作り方は簡単なんだけどね〜、、この大豆の作業がね〜〜〜と時折口に出しながら。やっとこさ出来上がり。ふ〜。いや〜はや〜、お疲れ様でございました。どうか美味しく出来上がって下さいますよ〜に。

昨年の春にポートランドで味噌作って、まさかバークレーで味噌を今年も作るとは思ってもみなかった!さて、来年はどうなることやら。日本だと2月の一番寒い時期に行なう味噌作り。私は何だか春の行事になっていくのかしら?

 

歩粉ちゃん奮闘記つづく。