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2016.05.15
Pieキッチンに参入をば☆

IMG_0717ロレッタジーン。キッチンに入らせて貰える!となって、では今度の木曜の14時に~。となり、学校の授業が終わって、直行。13:40着。オーナーのケイトは、業者さん?とお話をしている最中で、私を見つけると、ちょっと待ってね。と言ってくれたので、約束の時間まで、しばしお茶時間。パイも美味しいけど、スコーンやビスケットも美味しいので、迷ったあげく今日はシナモンオートスコーンと珈琲を頼んで、ほっと一息。

やー、これも美味しいな~、シナモンロールのスコーン版って感じのこれ。ぐるぐる渦巻きになってシナモン味のんって、ほんとにアメリカ人が好きな定番のお菓子なんだな~って思います。もちろん、私もすきだけど。
ここのは、上にザラメも散らしてあって、ザックリ系。あ~、珈琲と合うね~。

ケイトがおいで~、キッチンの入り口から呼んでくれたので、ドキドキの参入!荷物をロッカーに入れたら、黒いエプロンを貸してくれて、さぁ、始めましょ~、とスタートしたのが、スコーンの成型から、しかもさっき私が食べていた、あのシナモンオートスコーンです。
ラグビーボール大(ラグビーボール実際持ったことないのですが、イメージで、、)の生地を、まずは半分にし、打ち粉を少し付けながら、台にバンッバンッと打ち付け、四角く形を整えたら、大きいめの麺棒(ローラー)で伸ばしていきます。
そこに溶かしバターを、ばーっと落として、スプーンでびゃーっバターを延ばして、シナモンオートクランブルを、バラバラバラ~ってかけて、グルグル~と巻いていきます。そして、カットカットカット。ぐるぐるの断面を上にして、バットにどんんどん並べていきます。
この作業の、何と早いことよ~!!(ケイトが一人でやってる)
私は、生地をローラーで伸ばす担当なのだけど、最初が楕円形を半分にカットした状態の固まりを四角く伸ばすって結構、難しい、、。作業台は、アメリカン仕様だからちょっと高いし、若干つま先立ちな体制で、必死です。
入らせ下さい!と、頼んでのお手伝い、足手まといになって申し訳~、と思いつつも、初めてに近いこの作業、そ~んな簡単にすぐコツがつかめない。(あんまり細かいとこまではケイトも気にしていない模様、、)
ラグビーボール大8個、終わった~!って思ったら、冷蔵庫から取って来てって言われ。その×2,5倍のスコーン生地が待っていました!

冷蔵庫って、冷蔵室なんですよね~。部屋だから、冷凍庫にしても、規模が違う。保存する量、一気に作る量、ほんとに違う。
これは、昨年テーバーブレッドでお手伝いした時も思っていたこと。

このお店は、営業がスタートが朝の8時から週末だと夜は11時までやっていて、土曜のファーマーズマーケットにも出店しているし、ダウンタウンにもテイクアウトだけのお店もあるから、どんだけ焼いてるの~?!!とは思っていたけれど、それにしても、すんごい量の仕込みに、すんごい量のストック。

や~、体育会系の汗と、冷や汗と、両方かきますね~。私は、ひたすら生地を伸ばしているなか、途中で、フィリングがシナモンクランブルから、ブラックベリー、ラズベリー、ブルーベリー、と変化していってました。

アメリカだと、カフェでも朝の8時から開いているところ結構あるから、訪れる方としたら、ほんと嬉しい。私は、ロレッタジーンはお昼間にしか行っていないけれど、友達曰く夜もかなり混んでいるらしい、晩ご飯を食べた後に〆にパイで!ってなるのでしょうね。
後、夜のアイスクリーム屋も、めちゃくちゃ混んでます。
私、夜9時くらいに晩ご飯を日本から来ていた知り合いと一緒に食べた後、せっかくだしアイスクリームでも!って行ったら、とんでもない長蛇の列、、、店がぐる~っと囲まれてて、諦めましたもの、、。
やっぱり考えることは、どこでも一緒ですね~甘いもので〆たい!

それに応えるには、それだけ作っているのですよね~、ケイトすごいな!たぶん私より10歳は年下だと思うのだけど、しっかりしてるな~。スタッフもかなりいると思う。いつも忙しそう~、でもでも週に2日は休んでいるとのこと、良かった。昨年結婚もして~、旦那さん、お店に対しても理解力あるし、すごく協力的よ~って言ってた。
すんばらしい、きっと仕事のオン、オフも上手なのだろうな。
私、ついダラダラと、お店に長~いこと居てたなぁ。休みの日も歩粉で過すことがほとんどだったしな~。
ま、それはそれで、良かったのですけれど~。

ケイトからの質問で、どんなパイ作りたい?と。どんなパイが好き?って聞かれたのか?ちょっと興奮気味だったので、会話の流れもハッキリ覚えていないのですが、何故かあんこと苺とクリームのパイって答えてた。
そうしたら、じゃ、作って!という展開になり。材料は用意しておくとのこと。

小豆は、オーガニック系のスーパーの量り売りコーナーで、azukibeenとして売っているので、入手も難しくないのです。
小豆を炊いていると、興味津々のケイト。それに、パイ→あんこ→クリームだと、ちょっとバランスが、、。と思ったので、歩粉の苺と豆腐のティラミスの時に使うスポンジケーキ生地を挟むことにしました。
キルシュがなかったので、ラム酒とバニラシロップを混ぜて、スポンジケーキにしみ込ませて。苺のスライス→すこーしだけ甘みを加えたホイップクリーム→苺~を繰り返し3段にし、最後にも上に苺を散らしてパウダーシュガーをかけ、完成しました~。

小豆の甘さも、ちょっと控えめくらいだったけど、美味しい~!って言ってくれて。他のスタッフの子たちも笑顔でパクついてくれました。めっちゃくちゃ嬉しかった~。

今回、キッチンの中に入らせて貰って、レシピは秘密?って尋ねたら。ケイトがすごい笑顔で、「トップシークレットよ!」と言って、レシピは一切見せて貰えなかった。
私も、歩粉を始めた頃は、レシピ本を出しませんか?と有り難いお声を何度か頂いていたのに、頑に断っていました。
私の大事な大事なレシピ、簡単に見せれない~!って思っていたし、誰でも作れるようになったら、お店に来てくれなくなる~!なんて思ってて、怖くてこわくて。(ケイトはこんな気持ちじゃないと思うのだけど)

でも、だんだんと自分の気持も変わってきて、本を出せて、ほ~んとに良かったと思っている。今でも歩粉のお菓子を作り続けてくれている人がいるのも嬉しいし、自分でも読み返して作ったりもするし、こうしてアメリカでキッチンに参入出来たのも、本を見せて説明出来たからっていうのもあるだろうしね。
人それぞれのタイミングってのもあるのだと思う。(私は歩粉の活動を始めて6年くらい経ってからの出版だったから)

更にケイトに「レシピ本出すこと考えてるの~?」って尋ねたら「そうね~、いつか出したいわね~」って言ってくれたから、「それを楽しみに待ってるね~」と話して、あんこのレシピとスポンジのレシピを渡したら、すごく嬉しそうにしてくれました。
「このパイ作ったら、Hitomi’s paiって言うわ」って言ってくれたけど、ほんまかいな?もしほんとにHitomi Pai がロレッタジーンで並んでいたら、面白いな。ケイトとのコラボパイ、楽しかったな~。

Hitomi’s Pie を作った日の翌朝が、バークレーに戻る日でした。

歩粉ちゃん奮闘記 つづく。
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